肝臓のハナシ
今回は肝臓のお話をしようと思います
肝臓はヒトの身体の中で最も大きな臓器で、体重の1/50(およそ1~1.5kg)を占めています。
主な働きとして、
①代謝:糖質代謝、タンパク質代謝、脂質代謝
②有害物質の解毒・分解(お酒や、お薬も解毒の対象です)
③胆汁の合成・分泌
があります。
かなり色々な働きをしてくれていますね
でも、これだけたくさんの働きがあるということは、それだけたくさんの影響を与えたり、受けたりする可能性があるということです
「沈黙の臓器」などと呼ばれており、多少の障害では症状を表わさず、黙々と働いてくれている臓器です。弱っていることに気付いてあげ難いんですよね。
先日こんな方がいました。
『僕、お酒が大好きで毎日晩酌するんですが、体のことを考えて(適量といわれるビール500mlより少ない)350缶一本にセーブしてるんです!』
と言って検査を受けられたのですが、肝機能検査のひとつであるγ-GTP高値になっていて、『なんでなんですかっ?!』と・・・。
大好物を自由に楽しめないのはお気の毒だとは思いますが、日本人はお酒の分解能力が低い人が多いといわれています。
年齢を重ねることでも、お酒の分解能力は下がっていく可能性があります。セーブしたつもりの量でも、彼には適量を超えてしまっているのでしょうね
こんな風に、自覚症状はなくても、検査で肝臓が影響を受けている兆候を見つけたら、自分の肝臓を労り、負担をかけない適量を見直すチャンスと考えて・・・例えば、連続した2日間の休肝日を設けるとか、肝臓の働きの助けとなるビタミンやミネラルをしっかり補給してみるなど、身体に負担をかけない楽しみ方を見つけていただきたいなと、思っております。