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田町駅が最寄りの『芝浦ゲートウェイクリニック』は、免疫力をみる血液検査、がん等の難治性の病気に対し、同種白血球輸注療法を行っているクリニックです。

匂いと免疫

今回お話しさせていだだくのは、嗅覚がどう免疫に影響しているのかという内容です。

 

香りと免疫と言えば、すぐに思い付くのがアロマセラピーなど天然由来の好きな香りの精油を使い、

リラクゼーションの効果から自律神経のバランスを整え免疫力をアップさせる。

または直接的に免疫力を上げる、ベルガモットやティーツリーなどを思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。

 

しかしこれから私がお話しするのは、

白血球のニオイのお話しなんです。

え〜?白血球に匂いなんてあるの?その匂いって認知できるの?と驚かれた方が多いと思います。

そう、無意識に認知し、嗅ぎ分けているのです。

 

匂いとセックスアピールに関係があるという事は、多くの研究で証明され、体臭と深く関わっているものの、どんな匂いの成分に惹きつけられるのかが具体的に分かっていませんでした。

これに最新の手がかりを与えたのが、HLA(白血球抗原)つまり白血球の型。

HLAは、体内に侵入した異物を免疫細胞が見分ける手助けをするものです。

そしてHLAは私達の体臭に影響して、遺伝子の違いも示しているという事が、

スイスのベルン大学の研究チームが16年かけ解明したのです。

 

つまりHLA白血球の型が体臭(特に脇汗)に影響し、嫌でない匂い、好きな匂い(安心する匂い)の

男性をほとんどの女性が選び、それは自分のHLA型と全く違う相手だというのです。

より強い子孫を残す為、本能的に遺伝子や免疫機構の特性が違った相手を選ぶのは当然のことだとは言え、上手く出来ているものだと感心してしまいました。

 

ほとんどの女性が選ぶ男性を匂い(体臭)で嗅ぎ分けているのに対して、男性の好む体臭は詳細な実験の結果、

余りHLAと関係無いという結果が出たというのも

興味深かったです。やはり子孫を残すのに、直接影響がある女性が相手を選ぶイニシアチブをとっているのかしら?

 

余談ですが、年頃の娘さんが父親の匂いを嫌がるのもうなずけますよね。HLAの型が近いですものね。