野菜の色とフィトケミカル
青果市場やスーパーマーケットの野菜果物売り場へ行くと、私は心が躍ります。それは色とりどりの美しい色彩が、目に飛び込んでくるからです。自然は、何故こうも美しい色を生み出してくれるのか?!
ツヤツヤに輝く紫紺の茄子、真っ赤に売れたトマト、緑鮮やかなほうれん草やニラ。バナナの黄色、人参とは少し違うトーンのオレンジ色の柑橘類。見ているだけで、その多種多様な色の美しさに見惚れてしまいます。
そもそも野菜果物は、何故あのような種々様々な色になったのでしょう。それは、紫外線や昆虫など有害なものから身を守るために色素や香り、辛味、ネバネバなどの成分を作り出して来ました。自分の身を守るためのひとつにそれぞれの色素を創り上げて行き、あんなにも多種多様な色になって行ったのです。そして色素だけではなく、香りや味などの個性も野菜や果物が、生き残りをかけた工夫の結果だったのですね。当たり前に食べていた野菜や果物の色や味やその特徴が、実はそのようなことから成り立っていたなんて、改めて感心しました。
植物たちが身を守るために作り出す、「植物性化学物質」をフィトケミカルと呼び、五大栄養素、食物繊維と並ぶ重要な成分とされ、抗酸化作用、免疫力の向上、老化抑制、肥満予防、がん予防などの効果が期待できます。
フィトケミカルの中でもよく耳にするのが、ポリフェノールやカロテノイドなどですね。ここで、代表的なフィトケミカルを色別に上げてみましょう。
赤系 トマト スイカ(リコピン) パプリカ 唐辛子(カプサンチン)
橙系 かぼちゃ ニンジン(プロビタミンA)
黄系 レモン 玉ねぎ(フラボノイド)とうもろこし(ルテイン)
緑系 ほうれん草 ブロッコリー(クロロフィル)
紫系 茄子 紫芋 ブルーベリー(アントシアニン)etc…
これらは、分かりやすい代表的な例ですが、赤いからといっても苺に含まれているのは、アントシアニンで、ベリー系全般がアントシアニンだそうです。また、茄子の皮には、アントシアニンだけでなくナスニンというポリフェノールも含まれているように、多種多様なフィトケミカルが、ひとつの野菜果物に含まれています。トマトもリコピンだけでなくβカロテンもたくさん含んでいます。
緑黄色野菜の大切さを再認識しますよね。そしてこの自然が生み出した美しい色の中に、私たちの健康維持にとって重要な成分がたくさん含まれているという驚きと、それらを生み出してくれた自然の恵みに心から感謝したいと思いました。
2024年9月 スタッフ 高橋









